共働き夫婦のお金の管理はどうされていますか?
収入先が2つであれば、収入はもちろん増えますよね。
しかし、収入があるのに、なぜか貯金ができなかったり、生活費がギリギリだったりする家庭も多いはず。
夫婦ともに忙しいと、なかなかお金の管理まで手が回らないですよね。
今回は、夫婦で取り組めるお金の管理方法とおすすめのアプリをご紹介します。
共働き夫婦のお金の管理が難しい理由
「今月はあまり出費がなかったから、節約できた」と思っていても、パートナーが大きな買い物をしていた、なんて経験ありませんか?
共働き夫婦は、日中は働いており、帰宅後は家事や子育てに時間を取られてしまいます。目まぐるしく時間が過ぎる中で、すれ違いになっている夫婦もいるはず。
二馬力で収入力がある分、家計に余裕があるのに、どうしてお金の管理がスムーズにいかないのでしょうか。
共働き夫婦のお金管理が難しい理由を、4つに分けてご説明します。
時間がない
共働き夫婦は、とにかく時間がありません。平日は仕事で忙しく、休日はぐったりしてしまうご家庭も多いのでは?
「時間がない」ことで起こることは、夫婦間でお互いの収入や支出を「共有できない」こと。
お互いのお金の動きを把握できないと、ひとつの家計としてバランスが取れません。個人の使途不明金や無駄遣いの歯止めが効かないのも、悩ましい問題です。
また、お子さんがいる家庭では、教育費などがあります。学校の費用はもちろん、習い事も始めれば、自分だけのお金の管理をすればいいというわけにはいきません。
お金の話をする時間がないことは、共働き夫婦が抱えている問題のひとつといえます。
お金に困らない
お金に困るシーンが少ないのはよいことに思えますが、当然デメリットもあります。
お金に困らないため、家計の見直しを先延ばしにする傾向があります。
特に固定費などは、見直すことで大きく節約できる可能性がありますが、生活費が逼迫しなければ、見直さずにそのままになることも。
また、支出はどんぶり勘定になりがちです。加えて消費力もあるため、使途不明金や無駄遣いが雪だるま式に増えることも。
それでもなんとかなってしまうのが、共働き夫婦です。改めてお金の管理をするきっかけが少ないのも、家計管理を難しくさせる要因といえます。
価値観がちがう
生活を一にする場合、夫婦でお金の価値観をすり合わせることが必要になります。
たとえば、「必要なもの」と「ほしいもの」の区別で大きく差が出るでしょう。
独身のころは、自分の価値観でお金を自由につかえましたが、夫婦となっては、財布が別だとしても家計はひとつです。
夫婦共通の価値観を持たないと、お金の管理は難しいでしょう。
将来設計が共有できていない
ライフイベントに備え、同じ目標に向かって夫婦が足並みを揃える必要があります。
目標から逆算してお金の管理をしない場合、突発的に収入が減ってしまったときに対応できません。
たとえば、「妊娠・出産」です。
正社員からパート社員、時短勤務などでお給料が減ってしまうことを想定しておかなければなりません。
現在の給与もいつ0になるかもわからない世の中です。
将来を見据えた共通の目標がなければ、お金のルールを破ったり、計画的な貯蓄ができなかったり、夫婦のお金の管理はスムーズに進まないでしょう。
共働き夫婦でお金の管理をするときに大切なこと
共働き夫婦のお金の管理が難しい理由を説明してきました。共通していえることは、「いかにお互いを把握しているか」ということ。
時間がなくとも、お金の価値観や夫婦の将来設計がきちんと確認できていれば、お金の管理はそう難しくならないはずです。
では、具体的に夫婦のお金の管理をするために、何を大切にすればいいのでしょうか。
3つに分けてご説明します。
ライフプランの作成
共働き夫婦は、自分のキャリアもそうですが、お金を稼ぐ理由があります。
たとえば、マイホーム購入であったり、子育てのための資金準備であったり。
価値観の異なる大人がともに生活するので、まずは、それぞれの将来設計をきちんと話し合い、共通の目標を立てることが大切です。
結婚してからどのタイミングで大きな買い物をするのか、子どもを授かるのか。
夫婦で共通の目標を定め、ライフプランを作成しましょう。
ライフプランの作り方がわからないという方
時間のない共働き夫婦であれば、お家でお手軽に相談したいですよね。
リクルートが運営する保険チャンネルでは、オンラインでプロのFPさんへ無料相談ができます。「ライフプランの作り方がわからない」という方は、プロへの相談も検討してみてください。
保険チャンネルなら、土日祝日も相談できて、9:00から19:00まで時間枠があるのは助かりますね!
家計状況の共有
ライフプランをつくったら、現在の収支をお互いに把握しましょう。
共働き夫婦の収入源は2か所です。お金の心配をせず、安心して暮らせることが共働きのメリットでもあります。
しかし、2人分の収入があるので、当然支出も2人分になり、夫婦間でお金の流れを共有することは必須です。
現在の収支の流れを確認し、ひとつの家計としてこれからどうお金の管理をしていくか、ライフプランに沿って話し合いましょう。
先取り貯蓄
ある程度の収支が把握できたら、先取り貯蓄を始めましょう。
消費力も高い共働き夫婦は、気づかないうちに出費がかさむもの。
毎月収入を得たら決まった金額を毎月貯蓄することで、将来に備えることも可能ですし、決まった金額で生活を送る習慣が身につきます。
よいお金のめぐり方を夫婦で習慣化しましょう。
また、貯蓄の目的は主に「生活防衛費」です。月々の生活費×3〜6か月分貯まったら、資産運用を始めるのもよいでしょう。
共働き夫婦のお金の管理方法4パターン それぞれのメリット・デメリット
では、実際にどのように共働き夫婦はお金の管理をすればいいのでしょうか。
今回は4つの管理方法をご紹介します。
同じ共働き夫婦でも、生活スタイルや価値観、将来設計は異なります。
管理方法ごとのメリット・デメリットもご紹介しますので、自分たちに合った管理方法を選んでみてください。
お小遣い制:どちらか一方が(夫もしくは妻)管理
2人の収入をひとつにして、そこからそれぞれのお小遣いを出します。
お小遣いは、給与の10%が理想です。
家計と個人を区別できるのが、「お小遣い制」のメリットです。
メリット | デメリット |
・管理しやすい
・定期的な貯蓄が可能 ・節約効果が出やすい |
・生活費の使いすぎ
・お小遣いの額に不満がたまる ・管理しない側が家計に無関心 |
メリットは、お金の管理がしやすく、定期的な貯蓄が可能です。節約効果が出やすいのも特徴。
デメリットは、生活費の使いすぎが起こりやすいこと。お小遣いの金額に対しての不満もたまりやすいです。また、管理していない側が、家計に無関心になることもデメリットのひとつです。
たびたび個人の支出の線引きが曖昧になることも。
お昼代などは家計から出すのか、化粧品は個人の支出にするのかなど、夫婦間で話し合う必要があるでしょう。
生活費を渡す:どちらか一方が(夫もしくは妻)管理
収入が多い側が管理するときに取り入れやすい方法が、「生活費を渡す」管理方法です。
少ない側の収入をまるまる貯蓄できると、お金の管理がうまくいっているよい例でしょう。
一般的には、生活費は食費などの「変動費」の場合が多いです。
メリット | デメリット |
・生活費を一定額に保てる
・定期的な貯蓄が可能 |
・管理する側の貯蓄や支出が不透明
・生活費に不満がたまる ・節約効果が出にくい |
メリットは、生活費をある一定額に保てること。無駄な出費がおさえられるため、貯蓄ペースを上げられます。
デメリットは、管理する側の貯蓄や支出が把握できないこと。また、生活費のやりくりで節約できる金額は少ないため、節約効果が出にくいのも特徴です。
最近の物価高騰により、「生活費のやりくりが大変!」というご家庭もいるでしょう。生活費の定期的な見直しは、お金の管理を継続させるためには大切です。忘れずに行いましょう。
費用ごとに分担:財布別
固定費は夫の口座、変動費は妻の口座など、費用ごとに支出を分担する管理方法です。
費用ごとの管理にはなりますが、夫婦2人で家計を管理するため、どちらかが無関心になることは少ないです。
メリット | デメリット |
・支出管理が楽
・担当費用以外は自由につかえる |
・世帯の収支が把握しにくい
・世帯全体の支出が多くなる ・貯蓄しにくい |
メリットは、支出管理が楽な点が挙げられます。担当する費用以外は管理しなくてもよく、担当費用の支払いが済めば、残ったお金は自由につかえます。お金に対する不満が出にくいのも特徴です。
デメリットは、ひとつの家計として見たときに、収支が把握しづらく、支出が多くなってしまう点です。担当費用以外は自由につかえることで、貯蓄がしにくいこともデメリットのひとつです。浪費癖がつかないようにだけは注意したいですね。
収入はひとつにしていますが、費用ごとに引き落とし口座がまとまっているのは把握しやすいです。
共同管理:生活費を折半して共通口座へ入金、残りは自由
毎月決まった金額を共同口座へ入金するお金の管理方法です。
残りは自由に使ってもよいので、不満は出にくいです。
収入差がある場合は、負担割合は収入割合と同じにするとよいでしょう。たとえば、夫の収入が40万円、妻の収入が20万円の場合、収入割合は「2:1」です。負担割合も同じ比率にし、夫20万円、妻10万円にすると、不公平感も生まれにくいです。
メリット | デメリット |
・支出に不公平感がない
・家計の収支がはっきりしている ・生活費以外は自由につかえる ・定期的な貯蓄ができる |
・個人の支出が多くなりがち |
収入の増減やライフイベントなど、夫婦で話し合いましょう。
管理方法に迷ったら
リクルートが運営する保険チャンネルでは、プロのFPさんが現在の家計を「収入」「支出」「貯蓄」の3項目に分けて、収支バランスを分析してくれます。オンライン相談もあるので、スマホで簡単に相談も可能です。
共働き夫婦のお金の管理を効率的にできるツールの活用法をご紹介
共働き夫婦は時間がありません。お金の管理方法を取り入れても、話し合う時間や情報を共有する時間がないと、継続するのは難しいでしょう。
大切なことは、「家計の見える化」です。
共働き夫婦でもお金の管理が効率的にできるツールの活用法をご紹介します。
「クレジットカード(家族カード)」で支出を統一
クレジットカードは、名義人以外の使用が禁止されています。
クレジットカードで夫婦のお金の管理をするなら、「家族カード」を発行しましょう。
家族カードは、18歳以上の同姓の家族が使用できます。
どのクレジット会社も2枚以上発行できるため、夫婦それぞれで持つことが可能です。
利用明細は、各クレジット会社のオンラインサイトやアプリでいつでも確認可能です。メールアドレスを登録すれば使用する度に通知が届くため、「支出の共有」に困っているご夫婦におすすめです。
家族カードを使用する前に、知っておいてほしいことがあります。
それは、「利用限度額」です。利用限度額は、名義人の本カードと家族カードで合算した金額になります。大きな買い物をする際は、事前に夫婦間でコミュニケーションをとることが大切です。
利用履歴をひとつにしたい!という方
ファミリーカードは、ひとりの申し込みで、夫婦それぞれの名義カードが発行可能。支払い口座を1つにまとめることで、夫婦のお金の流れを一元化できます。
(基本情報)
カードブランド | MasterCard |
ポイント還元率 | 決済金額の0.5% |
年会費 | 実質、無料 ※初年度無料。2年目以降は1回以上のカード利用で免除 |
ファミリーカードは専用アプリがあります。
「家計簿アプリ」で時間がなくとも収支を見える化
共働き夫婦のお金の流れをスマホで一元管理できるのが、「家計簿アプリ」の最大のメリットです。
時間がなく、お金の管理について情報共有できなくても、アプリでお互いの収支が確認できます。家計簿アプリで、お金の管理のしやすさは格段に上がるでしょう。
とはいっても、夫婦のコミュニケーションは大切ですので、定期的に家計について話し合う時間を持ちましょう。
利便性、即時性とメリットはありますが、家計簿アプリのデメリットは、「データの紐付け」ではないでしょうか。
ほとんどの家計簿アプリで安全性は保障されていますが、クレジットカードや銀行口座をアプリと紐づけることに抵抗を感じるご夫婦もいるはず。
家計簿アプリをどのように導入していくか、話し合う必要があるでしょう。
時間がなくても夫婦のお金を見える化したい方向けに▼
2500以上の金融関連サービスを登録できる「マネーフォワード ME」は、アプリで手軽に家計を見える化できます。
(基本情報)
年会費 | 無料 ※有料サービスもあり |
サービス内容 | 4件の金融機関と連携 レシート撮影して現金払いも簡単管理 残高不足やクレジットカードの使いすぎの通知 など |
「スマホ決済(QRコード・バーコード決済)」の現金チャージで支出をコントロール
QRコードやバーコードで決済をする、いわゆる「⚪︎⚪︎Pay」。
チャージから支払い、家計管理まで、すべてスマホ1台で完結します。お金の管理に時間をかけたくない共働き夫婦にとっては、取り入れたいツールのひとつでしょう。
浪費せずにお金の管理をしたいなら、コンビニでの現金チャージがおすすめです。
決まった金額を現金でチャージすることで、支出のコントロールができます。
お小遣い制や決まった金額で生活費をやりくりする場合、残高確認がすぐにできるため、支出のコントロールがしやすいです。
セブン銀行は何度チャージしても手数料が無料で、取り扱っているスマホ決済サービスも多く、利便性が高いです。
店舗ごとのポイントカードを集約できるのも、スマホ決済サービスのメリットです。
個人商店まで広く使われているのは「PayPay」、経済圏が楽天の場合は「楽天Pay」など、利用頻度の高いお店で使い分けができるのも嬉しいポイントですね。
セブン銀行で現金チャージ可能
- PayPay
- 楽天Pay
- au PAY
- d払い
- LINE Pay
- メルペイ
「共有口座」で生活費と貯蓄を使い分ける
個人の口座ではなく、改めて夫婦の共同口座をつくり、お金の管理をする方法です。
家計の収支をひとつにまとめることで、管理しやすくなるのはもちろん、「家族カード(代理人カード)」の発行ができ、夫婦それぞれでカードを持つことが可能です。
口座名義はどちらか一方になってしまいますが、夫婦間で管理に責任感が生まれやすいのもメリットといえるでしょう。
また、生活費と貯蓄それぞれ口座を持つことで、計画的にお金を貯められます。
「先取り貯蓄」を確実に行いたいご夫婦は、共有口座を使い分けましょう。
多くの銀行は、通帳のデジタル化に力を入れています。オンラインサイトやアプリで残高確認などができますので、一から夫婦のお金の管理を見直したい方におすすめです。
共同口座で夫婦のお金の管理を簡単にしたい方向けに▼
B/43(ビーヨンサン)は、口座の名義人はどちらか一方になりますが、カードが2枚発行されます。
チャージ式のvisaプリペイドカードのため、使いすぎをおさえられるのも嬉しいポイント。
(基本情報)
年会費 | 無料 |
チャージ方法 | 銀行口座 入金用口座(GMOあおぞらネット銀行) 現金(セブン銀行) クレジットカード など |
共働き夫婦のお金の管理は「家計の見える化」が大切
共働き夫婦には、時間がありません。そのため、お互いの収支やお金の価値観、将来設計を夫婦で共有できないことが、共働き夫婦のお金の管理を難しくさせる原因です。
収入も2人分、支出も2人分のため、コミュニケーションは必須です。
しかし、平日はもちろん、お金について話し合う時間はなかなか持てないもの。
その問題をアプリやクレジットカードなどのツールを取り入れることで解決できます。
現在使用中のツールでも、工夫次第で今より「家計の見える化」ができますので、ご家庭にあった方法を試してみてください。
「自分たちでは管理できない」「お手上げだ」という方は、プロへの相談も検討しましょう。
自分たちでは気づかない無駄遣いや、見直せるポイントをアドバイスしてくれます。
プロへ相談したい方はこちら▶︎保険チャンネル
後回しにしがちですが、共働き夫婦だからこそ、お金の管理は早めに見直しましょう。